スペイン語と日本語って似てる? (後)


スペイン語と日本語って似てる? (後)

後編:相違点

さて今度はスペイン語と日本語の違いについて考えてみましょう。
もちろん他言語ですから違いだらけなのですが、その中でも最も大事だと考えているものをあげようと思います。

1. 思考の順番(語順)

説明より先にまずこの例を見てください。

ホセは 頭が 痛かった ので 授業に 行かなかった。

1               2           3                  4           5               6

José no fue a clase porque le dolía la cabeza.

1            6          5           4              3             2

どうでしょうかざっとみて順番が全然違うのがわかるでしょう。しかも1番いがいは、逆になっていますね。
一つの大きな違いはこの語順です。さてではなぜこんな順番になるかというと、雑な答えとしては、こんな順番で考えるのです。
1.2.3…と考えて1.6.5…と話すわけありませんものね。

単語の順番に加えて、さらに論理の立て方も逆です。
日本では
A だから B
という順番で話をするのが自然ですが、
スペイン語では
B なぜなら Aだから
どいう順番が自然です。

日本語が
原因→理由
詳細→結論

と進むのに対して
スペイン語は
理由→原因
結論→詳細

と逆の順番で考えるのです。


2. 暗黙の了解のある、なし。

次の文を見てみてください。
「明日本返さないと。」
日常会話では当たり前に通じる表現ですが、ここには多くの情報が省略されています。
(私が) 明日 (どの?)(何冊?)本(を)(彼に) 返さないと(いけない)

具体的にこの文では、主語、直接目的語(〜を)、関節目的語(〜に)、冠詞、名詞の数変化 などが省略されていますね。

スペイン語ならどんな人との会話でも上のカッコ内にある言葉を省略することはできません。

日本語は「言わなくったってわかるだろう」ということはいちいち口に出さなくても良いことになっています。
対してスペイン語は細かい詳細も必ず口に出してお互いにいちいち確認しながら話を進めなければならないのです。
ヨーロッパ語は大抵そうですね。


なぜこうなっているのかといことについては、私なりの仮説があるのですが、それはまた別の機会に、もしくはレッスンでゆっくりお話ししましょう。

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